NAFLDを合併する2型糖尿病患者にSGLT2阻害薬の投与で肝脂肪とALTの減少を示唆する研究結果が、Journal of Diabetes Investigationで報告されました。

各種データベース(PubMed、Embase、Cochrane Library)を検索し、NAFLDを合併する2型糖尿病患者にSGLT2阻害薬を投与した6つのランダム化比較試験(n=309)のメタ解析を実施しました。

解析の結果、SGLT2阻害薬はALTを-11.05IU/L(P=0.01)、MRI-PDFFを-2.07%(P=0.02)の減少が確認されました。また体重を-1.62kg(P<0.00001)、内臓脂肪面積(VFA)を-19.98cm2(P<0.00001)などの二次転帰の減少も確認されました。一方でASTは-1.11IU/L(P=0.09)で、有意差は認められませんでした。

SGLT2阻害薬がNAFLDやNASHに奏功する事は多くの臨床試験で既に証明されてます。NAFLDに対する効果は適応外の効果となりますので、研究報告がなされている事実の把握に留まることをご注意ください。

Diabetes Investig. 2020 Feb 21. doi: 10.1111/jdi.13237.