iGlarLixi(インスリングラルギン/リキシセナチド配合剤)の2つの試験結果が発表されました。また、ビクトーザ皮下注18mgの用法・用量の一部変更、エクア、エクメットの共同プロモーションおよび販売提携契約締結のお知らせに関しての情報を掲載しておりますので内容を是非ご確認下さい。

糖尿病治療薬「エクア」および「エクメット」の日本における共同プロモーションおよび販売提携契約締結のお知らせ (5月30日)

ノバルティスファーマは、製造販売元の2型糖尿病治療薬のエクア錠と、同剤とメトホルミンを配合したエクメット配合錠について、大日本住友製薬と日本国内における共同プロモーションおよび販売提携に関する契約を締結した事を発表した。

本契約の締結により、ノバルティスファーマは2019年7月1日から大日本住友製薬と共同して日本における両剤のプロモーション活動が実施される。また、2019年11月1日からノバルティスファーマが両剤の製品供給を行い、両社による共同プロモーションを続けながら大日本住友製薬が両剤の流通を担う。

iGlarLixi(インスリン グラルギン/リキシセナチド配合剤)の2つの試験結果が発表 (5月28日)

サノフィは、開発中の「iGlarLixi」(インスリングラルギン/リキシセナチド配合剤)について、経口血糖降下薬でコントロール不十分な2型糖尿病患者を対象に、インスリングラルギンおよびリキシセナチドの単剤投与とそれぞれ比較した第3相「LixiLan JP-O1」試験と「LixiLan JP-O2」試験の結果を発表した。

「LixiLan JP-O1」試験と「LixiLan JP-O2」試験はいずれも、経口血糖降下薬で十分な血糖コントロールが得られないインスリン未治療の2型糖尿病患者を対象に、iGlarLixiの有効性と安全性を評価することを目的とした非盲検ランダム化の多施設共同の第3相試験です。「LixiLan JP-O1」試験は321名を対象にリキシセナチドと比較し、投与期間は52週間、「LixiLan JP-O2」試験では521名を対象にインスリングラルギンと比較し、投与期間は26週間であった。

各試験の主要評価項目はいずれも、ベースラインから投与26週後までのHbA1c変化量としている。各試験の結果、26週後までのHbA1cの変化量について、「LixiLan JP-O1」試験では、iGlarLixi投与群は-1.58%、リキシセナチド群は-0.51%であり、両群の群間差は-1.07%(95%信頼区間:-1.251%,-0.889%)と有意な差が認められた(p<0.0001)。

「LixiLan JP-O2」試験では、iGlarLixi投与群は-1.40%、インスリングラルギン群は-0.76%であり、両群の群間差は-0.63%(95%信頼区間:-0.749%,-0.514%)と、有意な差が認められた(p<0.0001)。

また、iGlarLixi投与群の安全性プロファイルは、全般的にインスリングラルギンおよびリキシセナチドの各配合成分の既知の安全性プロファイルを反映していた。これらの結果により、本剤が、経口血糖降下薬でコントロール不十分な2型糖尿病患者の新たな治療に貢献しうることが示唆された。また本試験の結果は、第62回日本糖尿病学会年次学術集会にて発表された。

ヒトGLP-1アナログ製剤「ビクトーザ皮下注18mg」の用法・用量の一部変更承認を取得 (5月22日)

ノボノルディスクファーマは、ヒトGLP-1アナログ製剤「ビクトーザ皮下注18mg」について、用法・用量に関する一部変更承認を取得し、1日最高1.8mgまで増量する事が可能となった。

これにより本剤は、これまでの最高用量0.9mg/日で効果不十分な場合には最高1.8mg/日まで増量する事が可能となった。また、今回の追加適応で可能となる1日1回0.9mgを超える用量の投与に対応するペン型製剤の発売は、2019年秋ごろを予定している。

デュラグルチド(遺伝子組換え)の「使用上の注意」の改訂について (5月10日)

デュラグルチド(遺伝子組換え)の「使用上の注意」が改訂され、「重大な副作用」の項に「重度の下痢、嘔吐」が追記された。改訂の理由として、因果関係が否定できない重度の下痢、嘔吐の発現症例が複数報告され、これらの症例の中には脱水を続発し、急性腎障害に至った症例も認められていることから、専門委員の意見も踏まえた調査の結果、「重大な副作用」の項に「重度の下痢、嘔吐」を追加するとともに、脱水を続発し急性腎障害に至る可能性がある旨を記載し注意喚起することが適切と判断された。