米国糖尿病学会(ADA)と欧州糖尿病学会(EASD)が2型糖尿病の高血糖管理に関する推奨の改訂を発表しました。糖尿病治療に深く関わる報告ですので、是非内容をご確認ください。

株式会社トプコンは、IDx社が開発した糖尿病性網膜症AI自動診断システムに関する独占契約を締結した事を発表 (10月23日)
株式会社トプコンの子会社であるTopcon Healthcare Solutions,Inc.とヘルスケア領域におけるAI自動診断技術を有するIDx Technologies,Inc.(IDx社)は、IDx社が開発した世界初の糖尿病性網膜症AI自動診断システムに関する独占契約を締結した事を発表した。IDx社が開発した「IDx-DR」は、眼底画像をAIで自動分析し、糖尿病性網膜症を即座に検出するシステムとして、FDAが世界で初めて認証した自律型AI診断システムである。

コンタクトレンズ方式による持続型血糖モニタリング装置の試作に成功 (10月17日)
名古屋大学は、世界最小クラスの発電・センシング一体型血糖センサーを新しく開発し、コンタクトレンズ方式の持続型血糖モニタリング装置の試作に成功した事を発表した。コンタクトレンズの装着で、涙液に含まれる糖を測定することで持続的な血糖値をモニタリングする事が可能となり、実用化されれば低侵襲かつ低コストでの持続的な血糖のモニタリングが期待される。

米国糖尿病学会(ADA)と欧州糖尿病学会(EASD)が2型糖尿病の高血糖管理に関する推奨を改訂 (10月5日)
米国糖尿病学会(ADA)と欧州糖尿病学会(EASD)による2型糖尿病の高血糖管理に関するコンセンサス文書が改訂され、「Diabetes Care」のオンライン版に掲載された。記事によると、2型糖尿病患者には更なる生活習慣の是正と、自己管理教育の支援を強化する内容が盛り込まれ、肥満を有する2型糖尿病患者には薬物治療や肥満手術などによる減量の重要性が強調された。また臨床的に心血管疾患を有する患者に対しては、SGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬を第一選択する事が推奨された。また、慢性腎臓病や心不全、アテローム性動脈硬化疾患を合併した患者にはSGLT2阻害薬を使用する事とされ、注射薬としてはインスリンよりもGLP-1受容体作動薬を優先するとされている。

国際糖尿病連合(IDF)は2型糖尿病患者の心血管疾患に対する意識調査の結果を発表 (9月28日)
国際糖尿病連合(IDF)は、130ヵ国以上の2型糖尿病患者12000名以上を対象とした調査で、3人に2人が高血圧、血糖値のコントロール不良、高コレステロール値などの心血管疾患のリスク因子を有しているか、狭心症、心臓発作、脳卒中、心不全などの心血管イベントを発症していた事を発表した。また患者自身が心血管疾患の危険性があることを自覚しているのは4人に1人であった。