今後、SGLT2阻害剤だけでなく、今後は糖尿病に関連する最新情報、その他糖尿病薬に関する情報をお届けします。是非最新情報のチェックや日々のMR活動にお役立てください。

ACP recommends moderate blood sugar control targets for most patients with type 2 diabetes (3月6日)
ACP(米国内科学会)はAnnals of Internal Medicine誌上で、2型糖尿病患者が達成すべきHbA1cの目標値を6.5-7.0ではなく、7.0-8.0を推奨している。さらに、高齢(80歳以上)またはその他(痴呆、癌、末期腎疾患、重度のCOPD、鬱血性心不全、養護施設に居住している患者など)により平均余命が10年未満の患者については、A1Cレベルを目標とするのではなく、高血糖に関連する症状を最小限に抑えるために2型糖尿病患者を治療することを推奨している。

日本糖尿病協会とサノフィ社が糖尿病患児のよりよい学校環境作りを支援するため
教職員向け訪問プログラム「KiDS Project」を本格始動
(3月1日)
日本糖尿病協会とサノフィ株式会社は、糖尿病患児のよりよい学校環境作りの支援を目的とした教職員向け訪問プログラム「KiDS Project」を、本格始動することを発表した。現役の小・中学校教職員 400 名を対象とした「糖尿病患児の就学環境に関する実態調査」によると、 糖尿病患児に対して、 「適切な対応が出来る 」 と回答した教職員は約7人に1人 (15.3%)、 過去に 「子どもの糖尿病 」について学ぶ機会があったのは約5人に1人(21.3%)とされている。

Risk of new-onset diabetes mellitus during treatment with low-dose statins in Japan: A retrospective cohort study. (2月26日)
スタチンによる糖尿病新規発症リスクを検討した研究報告がJournal of Clinical Pharmacy and Therapeutics誌オンライン版に掲載された。低用量スタチン服用患者を、高力価スタチン群と低力価スタチン群に分けて糖尿病新規発症リスクを評価した結果、高力価スタチン群では低力価スタチン群と比べ有意に発症リスクが高かった。さらに、ステロイドや免疫抑制薬との併用で発症リスクが上昇するため、注意が必要と指摘している。

Impact of age at diagnosis and duration of type 2 diabetes on mortality in Australia 1997–2011 (2月22日)
若年期における2型糖尿病発症は死亡リスクを上昇させ、特に心血管疾患による死亡リスクが高まる可能性を示唆する報告が、Diabetologia誌オンライン版に掲載された。1997~2011年にオーストラリアのNational Diabetes Services Scheme(NDSS)に登録された2型糖尿病患者約74万を対象に7.2年(中央値)追跡し、全死亡率・心血管疾患・がん・その他の原因による死亡率を分析した。その結果、2型糖尿病の診断が10年早いことで全死亡リスクは1.2~1.3倍、心血管疾患による死亡リスクは1.6倍となった。

The role of metformin and statins in the incidence of epithelial ovarian cancer in type 2 diabetes: a cohort and nested case-control study (2月7日)
女性の2型糖尿病患者では、メトホルミンまたはスタチン系薬の使用と卵巣がんの発症との関連を示すエビデンスは認められないとする研究結果が「BJOG: An International Journal of Obstetrics and Gynaecology」2月7日オンライン版に掲載された。

Night Shift Work, Genetic Risk, and Type 2 Diabetes in the UK Biobank (1月31日)
夜勤を含めたシフト勤務で働く人が、日中働く人に比べて2型糖尿病発症リスクが高まる可能性を示唆することが、Diabetes Care誌オンライン版に掲載された。