第78回米国糖尿病学会(ADA)の年次学術集会が6/22から6/26に米国オーランドにて開催されました。SGLT-2阻害剤に関する演題が多数報告されています。内容を確認し、先生との話題にご活用下さい。

ダパグリフロジンの1型糖尿病に対する治療薬としての可能性が示された試験「DEPICT」がADA2018にて発表 (7月2日)
DEPICTは「DEPICT-1」と「DEPICT-2」の2つの臨床試験から構成されており、両試験の統合解析の結果、1型糖尿病患者に対するダパグリフロジン群とプラセボ群との比較で、HbA1c値および体重の低下と、血糖の目標値範囲内達成時間の延長を示された。

SGLT2阻害剤とDPP4阻害剤の比較データ「CVD-REAL2」の新しい解析結果がADA2018にて発表 (7月2日)
本解析では、世界12カ国の2型糖尿病患者363,240例を対象に、SGLT2阻害剤(ダパグリフロジンが60.1%)とDPP4阻害剤を投与し、心血管イベントリスクを検証している。解析結果はSGLT2阻害剤の投与群はDPP-4阻害剤の投与群と比較して、全死亡、心不全による入院、総死亡と心不全による入院の複合評価項目、心筋梗塞、脳卒中のリスク低下が示された。

カナグリフロジンの下肢切断リスクの増加は示されなかったとADA2018にて発表 (6月25日)
カナグリフロジンのCANVASプログラムで指摘された下肢切断のリスク上昇について、米国の大規模な保険請求データベースを用いた解析結果がADAにて発表された。症例数は70万人を超える2型糖尿病患者で、カナグリフロジンとカナグリフロジンを除くSGLT2阻害剤で下肢切断の発現率は両群で有意な差は認められなかった。