2017年11月27日、末梢動脈疾患を合併した2型糖尿病患者に対し標準治療にエンパグリフロジンを上乗せ投与した結果、プラセボ群と比較して心血管死のリスクを41%減少させた事がEMPA-REG OUTCOME試験の事後解析により報告されました。本結果はアメリカ心臓協会(AHA)2017で発表され、同時にAHAの学会誌である「Circulation」のオンライン版に掲載されております。また総死亡率は38%の減少、心不全による入院は44%のリスク減少、心血管死、非致死的心筋梗塞または非致死的脳卒中の主要複合評価項目のリスクは16%減少させております。副作用の発現率は末梢動脈疾患の有無に関わらずプラセボ群と同等で、下肢切断の発現率は末梢動脈疾患を有する患者で、エンパグリフロジン投与群で5.5%、プラセボ投与群で6.3%、末梢動脈疾患のない患者ではエンパグリフロジン投与群で0.9%、プラセボ投与群で0.7%であり、いずれにおいてもエンパグリフロジンを用いた治療により、下肢切断のリスクは上昇させませんでした。
ベーリンガーインゲルハイムは「エンパグリフロジンが2型糖尿病と末梢動脈疾患を合併している非常に心血管リスクの高い患者集団において、心血管死および腎疾患のリスクを減少することが示された」と述べています。

ベーリンガーインゲルハイム プレスリリース